姉の乳がん闘病日記

姉が乳がんになりました。乳がんとの闘いを日記に綴っていこうと思います。

化学療法による閉経について

 

抗がん剤を受けることによって多くの方が

生理が止まり、そのまま閉経を迎える方も

いるそうです。

 

 

化学療法による閉経とは

抗がん剤によって、卵巣がダメージを受けて

月経が止まることを言います。

 

 

乳がんの代表的な抗がん剤治療で

閉経する方は

20代で20%、30代で30~40%

40代以上で80~90%になるそうです。

 

 

抗がん剤の種類・量、患者さんの年齢によって

卵巣における障害の程度は異なります。

 

 

40代後半の姉は、

抗がん剤の影響でそのまま閉経になると思います」

と説明を受けました。

 

 

閉経とは月経が完全に止まった状態で、

日本人女性の平均的な閉経は50歳前後とされています。

 

 

閉経自体は乳がんの再発抑制になるそうです。

 

 

ただ、抗がん剤治療による人工的な閉経は

体内の女性ホルモンが急激に減少するので

更年期障害の症状や骨粗鬆症脂質異常症による

動脈硬化などのリスクが高くなるそうです。

 

 

更年期障害の症状には

のぼせ、顔のほてり(ホットフラッシュ)、めまい

腰痛、関節痛、疲れやすさ、冷え

気分の落ち込み、イライラ、不眠などがあります。

 

 

これらの症状には個人差がありますが、

月経が止まった年齢が若いほど

急激な女性ホルモンの低下を感じやすいと

聞きました。

 

 

そして、骨粗鬆症動脈硬化の予防も大事になります。

 

骨粗鬆症の予防には、適度な運動やカルシウム・ビタミンDの摂取、

骨密度のチェックなどが必要になります。

 

動脈硬化の予防には、適度な運動や健康的な食生活、

定期的な健康診断により脂質異常症を早期に発見する

事だそうです。

 

 

今は、急激なホルモン低下による変化は

感じていませんが、早期閉経に起因する

病気の予防については考えていかなければ

なりませんね。

 

出来ることから少しずつ。

 

 

 

 

 

 

 

告知されてからの心の変化

がんと告知されると多くの方がショックを受け

様々な心の変化を感じると思います。

 

病気を受け入れ、前を向くまでの時期も

様々だと思います。

 

一般的に告知を受けてからの一連の心理状態は

「衝撃」「不安定」「適応」

の3つの時期に分けられるそうです。

 

 

第1段階は、「衝撃」否定・絶望の時期

 

始めはショックのあまり診断結果を認めたくない

「なにかの間違いだ」と否定します。

この反応は、大きな衝撃から心を守ろうとする

自然な反応だそうです。

 

 

第2段階は、「不安定」抑うつ・心身の異変に気付く時期

 

最初のおおよそ1週間を過ぎると、物事に集中できない、

眠れない、食欲がないなどの心身の異変に気付き始める。

また、「なぜ自分だけがこんな目にあうんだ」と怒りや

孤独感を抱き、不安や落ち込みを繰り返すそうです。

 

 

第3段階は、「適応」再適応・立ち直りの時期

 

さらに2週間くらい経つと、人間が本来持っている

困難を乗り越えようとする力が働き、落ち着いて

物事に目を向けるようになる。

 

そして、自分でも情報を集めたり、同病の人の話を

聞いたり、仕事の整理や家族の役割を見直したり

現実的に取り組み始めるようになるそうです。

 

 

実際の期間はこんなに早くなかったかなと

思います。

 

告知された日、姉は「何か悪いことしたかな」って

言ったのを覚えています。

 

検査結果を待っている間に

乳がんだろう」と思っていたので

頭が真っ白になる感じはなかったそうです。

 

 

そしてそこからは、色々な検査や受診

仕事先への連絡、ウイッグなどの準備で

忙しく、ゆっくり考える余裕もなく

日が過ぎていきました。

 

治療が始まっても「頑張るぞ」とか前向きな

気持ちは沸いて来なかったそうです。

ただ、毎週抗がん剤の予定が入っているので

行っているだけだと言っていました。

 

その後は抗がん剤の副作用との闘いで

気分の落ち込む日もありました。

 

 

私自身が見ていて、感じた変化は

治療が始まって3ヶ月頃でした。

 

それまでは、良くなったら美味しいもの

食べに行こうとか、旅行に行こうとか

そんな先のことは考えられないって

言っていたんです。

 

それが、「治療が終わったら、好きなことする」って

「いつか行こうじゃなくて、行きたいとこに行くし

したいこともする」って言ってきたんです。

 

手術後の治療についても

色々考えているようです。

 

 

ここまでたどり着くのは大変だったと思います。

これからも、不安になったり落ち込んだり

心の変化は起こると思いますが

近くで見守り続けたいと思います。

 

 

次の治療が始まるまで

今日は姉の仕事が休みだったので

少しおしゃべりしに行って来ました。

 

姉とは車で20分くらいの距離に住んでいます。

病気が分かってからは特に

近くて良かったなと思います。

 

 

今は心機能の回復を待つため、

次の抗がん剤治療まで少し期間が空いています。

 

前回の検査の結果はこちらに書いています。

minocoko.hatenablog.com

 

 

前回、処方された利尿剤の効果は3日ほどで

出て、太ももに強く見られていた浮腫みも

ほぼ引いたそうです。

 

それと同時に、動作時に少し感じていた息切れや

疲労感が軽減されたようです。

 

 

今後は浮腫みや息切れなどの体調の変化に

気を付けていこうと思います。

 

 

薬の効果で体が楽になったこともありますが

抗がん剤治療を少し休んでいるだけで

体が楽になっている気がするそうです。

 

 

それと同時に、次の治療が始まるのが

嫌になるとも言っていました。

 

 

治療が始まる時も副作用の話などを聞き

不安や心配事もたくさんありましたが、

一度しんどさを味わったので

また、始まるのか…って感じているそうです。

 

 

ただ、少し体を休めることもできたし

時間的な余裕もできたので、落ち着いて

物事を考えたり、今後について話をする

時間になったと思っています。

 

 

今日もたくさん話をしました。

一番苦痛なのは、指先のしびれで常に気持ち悪く

物に触れると痛みを感じること。

脱毛もショックだったけど、抜けていく時が終わると

気持ちが落ち着いたこと。

家族の話。

手術後の仕事の話。

手術や手術後の抗がん剤の話。

 

 

そして、家に着いたら姉から

「やっぱりおしゃべりはいいね」って

メールが来ました。

 

 

これが、私の最大の役割ですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

家族は第2の患者

 

日本人の2人に1人が一生のうちに何らかの

がんになるといわれています。

 

がんは珍しい病気ではないと

言われるようになりましたが、

大切な家族ががんと診断されると

不安になったり、混乱すると思います。

 

また、自分がつらくても本人はもっとつらいと

気持ちを抑えてしまうことがあるそうです。

 

そうした中でも、仕事や学校など自分の生活は

維持していく必要があるため、家族は第2の患者と

いわれるそうです。

 

 

姉も実際、病気のことを知っている周りの方に

「娘さんは大丈夫?」って声を掛けられることが

多いそうです。

 

姪っ子は大学生で成人していますが

どう思っているのかつらくないか

私も心配しています。

 

姉曰く、今までと変わらず接してくれるし

友達と遊んだり、お出かけも今まで通り

楽しんでいるそうです。

 

今まで通りの生活を続けてくれているのは

ほっとしますね。

 

 

それでも、姉の変化や体調は一番近くで

見てくれていて、敏感に気付いてくれます。

 

先日、太ももがむくんでいた時も

腫れすぎだと指摘してくれたり、

疲れすぎて風呂場で寝ていた時も

姪っ子が気付いてくれました。

 

 

そして、雨が降るとパート先まで車で

送迎してくれています。

 

 

家族はサポートするためにも

意識的に自分自身の気持ちや体をいたわり

生活を大切にすることが、本人を支えることに

つながるそうです。

 

 

なので自分自身の生活をきちんと

楽しんでくれている姿をみると

安心します。

 

 

病気になって一番しんどいのは本人だと

思います。

支える家族も金銭的な負担や精神的な負担が

伴います。一緒に暮らしている家族なら

なおさらです。

 

 

私は一緒に暮らしていない分、姉の家族を

外からサポートできればいいなと思います。

 

 

乳がん検診について

 

乳がんは女性が患うがんの中で

もっとも多いがんです。

 

11人に1人の女性が一生の間に

乳がんに罹ると言われています。

 

しかし、早期発見・早期治療を行うことで

90%以上の方が治る病気だそうです。

 

 

国の指針によると乳がん検診は

対象者:40歳以上

受診間隔:2年に1度

主な検査:マンモグラフィ(乳房X線検査)

 

 

マンモグラフィ検査は

乳房を片方ずつプラスチックの板で挟んで

小さいしこりや石灰化を見つける

乳房専用のX線検査です。

 

圧迫時間は数十秒ですが、

痛みを感じることもあります。

 

と、書かれていますが…

 

私は2度受けましたが、痛かったです。

我慢できない痛みではありませんが

自分の想像の上をいく圧迫でした。

 

 

検診を受けるメリットは

・早期発見により命を守る

乳がんが早期に見つかることで、治療の負担が軽くなる

乳がんではないことを確かめられ安心できる

 

 

デメリットは

・検査による身体的負担

乳がんではないにもかかわらず、要精密検査となり

 受ける必要のない検査を受けなければならないことがある

乳がんが100%見つかるわけではない

・生命に影響しない程度の乳がんが発見され

 治療されることがある

と書かれていました。

 

 

私は昨年姉が乳がんと診断され

6年ぶりに検診を受けました。

 

姉は毎年受けていましたが、私は

40歳を過ぎて、市からハガキが届いても

積極的に受けようとはしていませんでした。

 

どこか他人事だったんだと思います。

 

検査にもメリット・デメリットがあります。

それらを理解して、納得して検査を受けるように

しなくてもなりませんね。

 

 

ただ、身近な人の話を聞くと

私を含め、私の友人も

今年は受けると言っています。

 

 

 

 

 

キャンサーギフトという言葉を知っていますか?

「キャンサーギフト」という言葉を

聞いたことがありますか?

 

私は姉の病院へ付き添った時に目にしました。

 

キャンサーギフトとは、がんになって

新たに気付いたことを得たり

新たな出会いがあったり

感謝する出来事が起きたりすることを

『がんからの贈り物』の意味で

「キャンサーギフト」というそうです。

 

 

その言葉を見た時、すんなりと自分の中には

入ってきませんでした。

正直なところ、「モヤッ」としたような気がします。

 

 

姉もその言葉を見て「しっくりこなかった」と

言っていました。

 

 

今はがんと診断され、毎日不安な気持ちを抱き

副作用の症状に苦しんでいる真っ最中です。

こんな経験は誰もしたくないと思います。

 

 

でも、そういうことを思う時が来るんかな?

思わないよね?なんて話をしながら

その日は帰ってきました。

 

 

気になったので、家に帰ってから

「キャンサーギフト」を検索し

体験談を語られている記事を読みました。

 

 

今の姉にはまだ未知のことだし

そういう思いを抱く日が

この先くるか分かりません。

 

 

ただ、同じ病気でも治療法や症状

副作用の程度、その人の置かれている環境など

本当に人それぞれです。

 

 

思うことや感じ方も違うでしょう。

 

 

ただ、そういう考え方もあるということを

学ばせてもらいました。

 

 

 

 

 

抗がん剤の副作用:色素沈着

 

抗がん剤の副作用の1つ皮膚障害の中に

色素沈着があります。

 

色素沈着は、見た目の変化も伴うので

とても気になる副作用だと思います。

 

 

色素沈着とは、肌の一部分の色が黒くなったり

黒ずんだりする状態のことです。

 

姉が受けていたパクリタキセル

皮膚障害を起こしやすく

肌や爪が黒くなることがあると

説明を受けていました。

 

 

色素沈着を起こす原因は

抗がん剤によってメラニン細胞が刺激を受け

メラニン色素の生成が高まるためと

考えられているそうです。

 

 

姉も抗がん剤の回数が増えるとともに

肌や爪に変化が見られるようになりました。

 

 

肌の保湿も爪の手入れもまめにやっていましたが

避けては通れませんでした。

(病院からヘパリン類似物質クリームも

処方してもらっています)

 

 

肌の変化は少しずつあったと思いますが

色素沈着かな?と感じたのは

パクリタキセル9回目の頃でした。

 

手の甲が今までの肌のトーンと

違うねって話をしたのを覚えています。

 

そして、10回目を終えた頃に

爪が変色してきたと言っていました。

 

12回目を終えた今は手の爪が半分くらい

変色が見られ、肌はくすみを感じるように

なりました。

 

 

外見の変化はストレスになり

落ち込むこともあると言います。

 

 

対策は、紫外線ケアや保湿などの

スキンケアを行うこと。

そして、皮膚や爪の状態を毎日観察し

困ったときは病院へ相談するように

しています。

 

 

今回、爪の変色が気になり調べたら

水性ネイルというものがあるそうです。

主成分が水で、爪にやさしいのが特徴だそうです。

またお湯でオフできるので、リムーバーも不要になり

爪への負担も心配ないのがいいですね。

 

 

見た目の変化は、人の目にもつくので

気になると思います。

メイクや水性ネイルなどを利用して

お出かけや人と会うことを躊躇せずに

少しでも楽しむことが出来たら

いいなと思います。